(1)ホーチミン市場、ハノイ市場
ホーチミン取引所は2000年7月28日にスタートしました。2003年11月に外国人保有枠が20%から30%に拡大され、外国人投資家の参入やファンド設定が相次ぎ、2005年9月には外国人保有枠が49%まで拡大しました。そして、2006年1月にはビナミルク(VNM)の上場により時価総額が倍増し、VN-INDEXは300ポイント前半から600ポイント台まで急騰する事となりました。その後、2007年11月のベトナムWTO加盟承認によって、外国人買いが主導となって連日急騰。現在、上場企業は112社を超え、VN-INDEXは、900P〜1,000Pの間で取引が行われております。
ハノイ取引所は2005年7月14日にスタートしました。主要銘柄としてはアジア商業銀行(ACB)やバオヴィエット証券(BVS)、サイゴン証券(SSI)などが、連日活況となっており、現在の登録企業数は87社です。INDEXは300P前後で取引が行われております。(ホーチミン取引所よりも公開基準が緩くなっております)
2)政府放出株競売(IPO)と未公開株(OTC)市場
国営企業2,000社以上がすでに株式化されています。株式化後に政府保有株の一部を競争入札で売り出しており、月に数十社以上の国営企業のIPOが実施されています。IPO株は日本版IPOと違い、上場が確定されている企業を競売するのではなく数ある有望企業の中から公開する可能性が高い企業を選択し、落札する事にあります。
未公開株(OTC)は、国営企業から株式化した企業や民間の株式会社に分けられ、銀行株などの金融銘柄が取引の主力となっております。一般的にOTC市場は、個人投資家が参入しづらい市場とも言われております。理由は、取引方法が相対取引のため売りの少ない銘柄などが過熱気味となる点や、各企業の公式情報が少ない点などが挙げられます。ただし、IPO株及びOTC株共に上場・公開時に高いリターンが期待できる可能性がある点は大変魅力的です。
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